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20180911 表現の自由を侵害する公刊誌の押収

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20180911表現の自由を侵害する公刊誌の押収

 ここに2018年9月6日付の「依頼書」という文書がある。

 2003年4月10日に、自宅の家宅捜索がおこなわれ、『コミューン』2冊が押収された。『コミューン』は非合法誌ではなく、当時、書店で普通に販売されていた月刊誌である。

 この日早朝、千葉県警と石川県警十数人が押しかけ、裁判所が発行した捜索令状を示し、家宅捜索をおこなうと通告した。「事件とは関係がない」と捜索を拒否したが、強引に入室し、捜索が始まった。あるはずのない「証拠」を探して、押し入れ、本棚、カバン、ベッドの下を引っかき回し、身体捜索と称して着衣を剥がし、刑事たちは『コミューン』を見つけて、目を輝かし、「事件」について記載されているからといって、押収手続きを始めた。

 わざわざ千葉県から石川県まで来て、全国の書店で販売されている月刊誌を「事件の証拠」だといって押収していくとは。まさに表現の自由の侵害であり、嫌がらせと脅迫でもあった。

 そして13年後、2017年6月23日付の「還付通知書」が届いたのだ。同封の返信用封筒に「不当な捜索と押収であったことを謝罪すること」と一筆したためて返送した。もちろん「回答書」は同封しなかった。

 3カ月後、2017年9月6日付の「依頼書」と「回答書」が再び届いたが、千葉県警の謝罪がないので、当然無視した。さらに1年後、2018年9月6日付の「依頼書」が届いたが、返信用封筒にあらためて謝罪を要求してポストに投函した。

 千葉県警の証拠品倉庫が一杯になり、処理に困ってのことだろうが、それは千葉県警の都合であり、『コミューン』という公刊誌を押収することは表現の自由の侵害であり、「返せばいいでしょ」というものではない。最低限、謝罪が必要である。

  

 その他、度重なる家宅捜索・不当押収でさまざまな書籍が奪われていったが、そのなかでも、自作のドキュメントビデオ『決戦の三里塚を行く』の押収(1995.10.16)には今でも怒りがこみ上げてくる。これは、1988年10月23日から24日にかけて萩原貞一さん(治安維持法弾圧被害者)とともに三里塚を訪問したときの記録映像である。押収は、まさに、表現活動にたいする弾圧であった。(注:DVD『決戦の三里塚を行く』希望者は連絡を)

①タイトル、②富山大学キャンパス、③三里塚第2公園、④木の根砦に向かう萩原さん、⑤市東東一さんと萩原さん

        


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