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20241124 小松基地とキーン・ソード

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20241124 小松基地とキーン・ソード

 10月23日から11月1日まで、九州・南西諸島一帯を中心に日本全域で、合計4万5000人もの兵力を動員して、日米共同統合演習「キーン・ソード(鋭い剣)25」が実施された。
 演習は10日間に及び、自衛隊は陸・海・空あわせて3万3000人動員。軍艦30隻と軍用機250機も投入した。米軍側はインド太平洋軍、海兵隊、在日米軍を中心に1万2000人の兵力と、軍艦約10隻、軍用機約120機を投入した。オーストラリア軍やカナダ軍を参加させ、NATO、フランス、ドイツ、イギリス、オランダ、スペイン、インド、韓国、フィリピン、ニュージーランドがオブザーバーとして参加した。
 演習のなかで、小松基地はどのような参加形態をとったのだろうか。「2024 キーン・ソード 小松基地」をキーワードにして、ネット検索をしたが、わずかしかヒットしてこなかった。

(1)小西誠さんの「note」では、「2024年度 日米共同統合演習(実動演習)について *石川県における訓練について 航空作戦(統合防空ミサイル防衛/統合対艦攻撃) 小松基地」とあるだけだった。

(2)『長州新聞』(2024/11/8)では、「東アジアの緊張煽る日米統合演習「キーン・ソード」の中身とは 九州・南西諸島中心に日本列島の戦場化を想定」「空自基地が攻撃を受けて使用できなくなった場合を想定し、空自芦屋基地(福岡県)と空自小松基地(小松市)から救難機部隊が北九州空港に展開する訓練も実施している」「南西諸島以外の軍事作戦展開地域は、北海道西方洋上、青森沖、四国沖の3カ所あるが、こうした軍事要衝へ小牧基地(愛知県)、浜松基地(静岡県)、空自小松基地(石川県)、入間基地(埼玉県)、百里基地(茨城県)、米軍三沢基地(青森県)から戦闘機で出撃したり、物資を補給する訓練が主な内容となった」と書かれている。

(3)共産党北九州市会議員団の「申し入れ書」(1024/10/8)には、「北九州空港では 10 月28日に航空作戦と称し、米軍基地化された築城基地が攻撃され使用できない事態を想定し、人員30人、芦屋基地または小松基地の救護部隊の救難ヘリUH-60Jが1機飛来、北九州空港を一時拠点に燃料の補給点検整備が予定され、岩国基地の対潜哨戒機P3Cも飛来します」と書かれている。

(4)ブログ『島じまスタンディング』(2024/10/18)では、「《資料》「キーン・ソード25」と称する軍事演習について①米海兵:空自小松基地からF/A-18×6機(調整中)が展開」「石川県内で実施を計画している訓練内容 航空作戦(統合防空ミサイル防衛訓練、統合対艦攻撃訓練) 航空自衛隊の戦闘機部隊等が北海道・東北沖、三沢沖及び四国沖で実施される統合防空ミサイル防衛(侵攻する航空機等への対処)及び統合対艦攻撃訓練(侵攻する艦艇等への対処)に参加し、それぞれの対処要領について演練します」と書かれ、添付されている「訓練イメージ図」(加筆)には小松基地から北海道・東北沖、三沢沖、四国沖への矢印が描かれている。使用機種は空自小松基地所属のF-15、米軍所属のF/A-18である。

 

10/28~11/1小松基地での日米共同訓練
 これらの情報を整理すると、キーン・ソードでの小松基地の役割は、表向きは千歳、三沢、呉などの在日米軍基地を防護したり、九州芦屋基地への救難機派遣としているが、今回の演習は台湾有事を演出し、<日・米・NATOなど>による<中・ロ・朝>にたいする実戦演習であり、小松基地の矛先は朝鮮半島からロシアに向けられていると思われる(1999/7/13『北国新聞』の図参照)。

 10/28から11/1にかけて小松基地でおこなわれた日米共同訓練(14回目)には岩国米軍基地・第12海兵航空群のFA18戦闘機6機と約80人の将兵が参加し、小松基地からはF15戦闘機6機が参加し、北朝鮮・ロシアに近接するG空域でキーン・ソード(10/23~11/1)の一角を占めた軍事訓練をおこなっていた。
 私たちの見えないところで、深刻な実戦訓練がおこなわれており、いまこそ、私たちの反戦・反軍闘争の資質が問われている。

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