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志賀原発運転差し止め訴訟第15回口頭弁論報告

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志賀原発運転差し止め訴訟第15回口頭弁論報告

 7月27日、金沢地裁で志賀原発運転差し止め訴訟の第15回口頭弁論がおこなわれた。傍聴抽選はなく、先着順で入廷した。傍聴抽選をおこなわなかったのは「傍聴定員を上回らないだろう」という裁判所の判断であろうが、34℃を超える熱暑をものともせず、傍聴者が結集し、法廷の前に溢れ出た。

袋小路の能登半島
 満席の傍聴席からの注視のなか、いくつかの事務的なやりとりがおこなわれ、七尾市に住む原告の意見陳述がおこなわれた。七尾市は志賀原発から30キロ以内であり、福島なみの事故が起きれば、致命的なダメージを受ける地域である。とくに、能登半島は袋小路であり、住民は逃げるに逃げられず、放射能汚染にさらされるままになるのだ。

 そして、「2011年の気象庁志賀町観測所データ」によれば、1年365日のうち、108日が奥能登方向に風が吹いており、放射能の降りそそぐなかでの生活を余儀なくされると話した。このデータは確か、「アジアと小松」のブログ(2012.3.14)に投稿した調査結果であり、役に立てたことにちょっと満足した。

基づくべきは「真理と正義」
 次いで、第45準備書面の要約陳述がおこなわれた。2011年3・11福島事故後の原発問題に関する世論調査に基づいて、国民の意識は原発廃炉、再稼働反対が圧倒していることをまとめたものである。

 準備書面では「社会通念」にしたがって差し止め判決を出すように迫っているのであるが、私にはちょっと不満であった。たとえ「社会通念」が原発賛成であったとしても、「真理と正義」にしたがって判決を求めるべきではなかろうか。

 井戸判決も、3・11以前の「社会通念」に逆らって、「真理と正義」にしたがって差し止め判決を出しているところに、真価が現れていると思う。いまや原発の危険性は3・11事故が立証し、廃炉・再稼働反対の「真理と正義」はうち固められ、国民的コンセンサスにまで高められているのではないだろうか。

 志賀原発、大飯原発の再稼働を絶対に阻止しよう。

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