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劣化ウラン弾(核兵器)を積んだ米軍A-10戦闘機が右エンジン故障で小松基地に緊急着陸

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          2011年6月28日午前11時17分
           劣化ウラン弾(核兵器)を積んだ米軍A-10戦闘機が
           右エンジン故障で小松基地に緊急着陸

 昨年12月9日から14日にかけて、小松基地(日本海)でおこなわれた日米共同演習に参加した米軍F15戦闘機のうち2機の機体に不具合が起きたとして、近畿中部防衛局は現地対策本部を設置し、修理を終えたF15は22日に嘉手納基地に戻りました。17日にも、神奈川県三浦市内に、米軍厚木基地所属のMH60ヘリが不時着・横転した事故が起きていますが、米軍が日本国内、特に沖縄で引き起こした様々な事故について詳細な報告をしないで居座っています。

米軍F18戦闘機の緊急着陸
 「飛行と安全」(?670 24.7.2)に掲載された「統合・共同訓練参加時の着意事項」(福田隼)には、小松基地でおこなわれた日米共同演習で、米軍機F18の燃料が少なくなり、小松飛行場に緊急着陸したことについて書いていますが、マスコミ報道はありませんでした。

 小松基地問題研究会は2002年以降途切れなく小松基地での緊急着陸報告を開示請求していますが、米軍機の緊急着陸の報告書が含まれていませんでした。それで、2008~2012年度(5年間)の小松基地への米軍機の緊急着陸についての情報公開請求をおこないました(2007年度以前の文書は廃棄処理で不存在)。

 福田さんがこの論文を執筆した時点(2012年7月)で、「第306飛行体へ配置になり、はや数年が経過しました」と書いていますから、この5年間にF18緊急着陸の報告書が含まれていると思い、請求しましたが、しかし、該当する文書は開示されませんでした。

米軍A-10戦闘機の緊急着陸
 ところが、副産物ですが、2011年6月28日(火)に米軍A-10戦闘機が小松基地へ緊急着陸したという報告書が開示されました。防衛省地方協力局補償課の報告書には、韓国(烏山?)から三沢基地に向かう途中、「右側エンジンにトラブル」「油圧系統の不具合」が起きたと書かれています。

 翌29日には、韓国から民航チャーター機で整備員と機材が送られ、7月2日にも韓国から整備員が到着し、3日に機体修理を終えています。天候不良のために5日に米軍三沢基地に向けて離陸しました。

 このA-10戦闘機の緊急着陸は公表されず、マスコミ報道はありませんでした。たまたま航空ファンが撮影に成功し、YouTubeで見ることができます(「小松基地 A10」で検索)。

米軍A-10戦闘機とは
 A-10戦闘機は日本国内には配備されておらず、韓国烏山基地に配備されています。A-10戦闘機は「陸軍や前線航空管制官からの要請に応じて臨時に行われる対地攻撃」のための戦闘機で、劣化ウランを弾芯とした30mm徹甲弾を使用するGAU-8 Avengerガトリング砲を主要武器として内蔵しています。湾岸戦争、アフガニスタン戦争、イラク戦争に投入されています。

劣化ウラン弾=核兵器
 劣化ウラン弾とは放射能をばらまく兵器であり、その被害は人体に対しても、環境に対しても、核兵器による被曝被害・放射能汚染と同じものです。その点で、劣化ウラン弾とは新たな形の核兵器であり、その使用は新たな核戦争といえます。
 2006年8月2日の『毎日新聞』の報道によれば、米国内には1発も保管していないが、米軍嘉手納基地には40万発、韓国の水原(スウォン)基地には136万発、清州(チョンジュ)基地には93万発、烏山(オサン)基地には45万発の劣化ウラン弾が貯蔵されています。

小松の空は危険がいっぱい
 2011年6月28日にはA-10戦闘機が日本海上空でエンジントラブルを起こし、小松基地に緊急着陸したのですが、ガトリング砲×1(劣化ウラン弾1,174発)が固定装備されており、もしも、着陸に失敗し、事故が起きれば劣化ウラン弾の爆発もあり得た問題です。

 A-10戦闘機の緊急着陸は、その直後のF15戦闘機の機外燃料タンクの落下(10月)に比肩できないほどの重要事件です。にもかかわらず、小松基地も防衛省もこの緊急着陸事故について公表せず、闇に葬ってきました。

 沖縄の空も、小松の空も危険がいっぱいであり、日米安保・日米地位協定を廃止し、米軍をたたき出す以外に、この危険を取り除くことはできません。

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