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Channel: アジアと小松
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20211126 山本太郎の話を聞く

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20211126 山本太郎の話を聞く

 11月26日、山本太郎が金沢にやってきた。何をどのように話すのか、どのような運動展開を考えているのか。支部組織も何もない石川県で、2年前の参議院選挙比例区獲得票は17945票、今年の衆議院選挙でも16453票で、社民党を超えている。山本太郎とは何者ぞ? そして、次の参議院選挙ではどのように展開するのか? 

 夕方の渋滞でバスが遅れ、開始15分前にやっと会場に到着したが、予期に反して会場前には右翼街宣車はなかった。2014年の鯖江反原発集会では、山本太郎の出席に抗議する右翼車両が何台も連なっていた。右翼対策のために何人かと一緒に入口に待機したので、このときは山本太郎の話を1秒も聞けなかった。

 会場に入って、受付には見知らぬ若い顔がならび、こんな若者たちが山本太郎を支えているのかと、ちょっと驚いた。ざっと見て120人ほどが着席していた。乳飲み子を抱えた女性、未就学児の姉妹を連れた女性も。杖をつき、スタッフに支えられながら入ってくる老人も。知った顔がポツポツ見える。おや、あいつが何で?という顔も見える。やっぱり来ていたかという顔も見える。

 時間通りに始まり、山本太郎が簡単な挨拶のあと、質問を募った。おっと、司会がいないのだ。老人も、女性も、若者も、手を挙げている。輪島のゴミ処理場のこと、環境破壊のこと、教員の無償残業のこと、原発のこと、「障害者」の賃金格差のこと、外国人労働者のこと、コロナ対策のこと、経済のこと、消費税のこと、憲法のことなど、さまざまな質問が投げかけられ、答えていく。

 山本太郎がマイクを持つと、すかさずスタッフが必要な資料をプロジェクターに映し出す。この阿吽の呼吸が山本太郎の発言を支えているのだろう。

 私にとって、納得のいくことばかりではなかった。1分に制限された質問に、10分も15分もかけて、丁寧に、敷衍して話し続ける。「山本太郎とのおしゃべり会」なら、質問者に、せめて3分か5分ぐらいの自己主張の時間を渡してもよいのではないか。
 国債発行の是非に関する説明では、労働者も資本家も一緒くたに「民間」と表現したり、格差社会の根本原因(資本主義)には触れずじまいだし、外国人労働者問題では排外主義については説明不足だし、「ちょっと」と顔をしかめたくなる差別的表現も散見されたし、まあ、それでも、これだけはっきりとものを言う政治家は、今時まれだと思う。

 バス時間が迫り、午後8時に退席したが、振り返って344席のホールをみると、概ね200人ぐらいにまで膨れ上がっていたようだ。冷雨が降り、北風が吹く11月の金沢には熱気がみなぎっていた。

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