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20211128 志賀原発で、たまり続ける放射性廃棄物

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20211128 志賀原発で、たまり続ける放射性廃棄物

 北陸電力は1967年に能登原発候補地を発表し、1988年に志賀原発の本体工事に着工し、1991年に核燃料を搬入し、1993年に営業運転を開始した。2006年には2号機の営業運転を開始し、2011年に1・2号機が運転を停止し、今日至る。

 1991年の核燃料搬入から2020年までの29年間で発生した放射性廃棄物はドラム缶で20463本。毎年平均約706本の放射性廃棄物が発生してきた。原発内で8717本分別処理し、六ヶ所村へ4800本送り、2020年度末で、6946本が原発内に残っている。

 2011年に1・2号機が停止したまま今日に至るが、停止した状態でもこの10年間で11760本の低レベル放射性廃棄物が発生し、そのうち6428本を原発内で分別・充填処理して減量し、5332本が貯蔵された。原発停止後も年平均533本もの低レベル放射性廃棄物が発生し続けており、一刻も早く廃炉を決定し、廃炉作業に着手すべきである。

 青森県六ヶ所村にある「低レベル放射性廃棄物埋設センター」では、1992年から全国の原発から出る廃液や金属などの低レベル放射性廃棄物を受け入れているが、今ある施設の容量は200リットルのドラム缶約36万本分であるが、これまでに受け入れた量はおよそ33万本分で、9割ほどが埋まっている。

 施設では、廃棄物を地下およそ20メートルに埋め、その後、日本原燃が300年にわたり監視するというが、いま生きている人間がはたして300年後の人間(生物)に責任をとることができるのだろうか。怨嗟の声が聞こえてくるようだ。

放射性廃棄物(固体)管理状況 志賀原子力発電所1号機および2号機  (北陸電力HP)より

(注)量の単位はドラム缶(200リットル)の本数
(注)減少量(発電所内)=発電所内で分別・充填処理をおこなった放射性固体廃棄物の本数
(注)減少量(発電所外)=六ヶ所村の日本原燃低レベル放射性廃棄物埋設センターに搬出した本数
(注)2021年は第一四半期だけ

使用済み核燃料、放射性廃棄物の六ヶ所村への搬出 (『北陸中日新聞』、石川県HP)
 1996年07月 使用済み核燃料搬出(第1回)
 1997年07月 使用済み核燃料搬出(第2回)
 1998年07月 使用済み核燃料搬出(第3回)
 2001年07月 使用済み核燃料搬出(第4回)
 2008年09月 低レベル放射性廃棄物搬出(第1回)(ドラム缶400本)
 2010年06月 低レベル放射性廃棄物搬出(第2回)(ドラム缶480本)
 2010年10月 使用済み核燃料搬出(第5回)
 2012年05月 低レベル放射性廃棄物搬出(第3回)(ドラム缶480本)
 2013年06月 使用済み核燃料搬出(第6回)
 2013年07月 低レベル放射性廃棄物搬出(第4回)(ドラム缶480本)
 2014年09月 低レベル放射性廃棄物搬出(第5回)(ドラム缶480本)
 2015年10月 低レベル放射性廃棄物搬出(第6回)(ドラム缶480本)
 2016年06月 低レベル放射性廃棄物搬出(第7回)(ドラム缶480本)
 2016年10月 低レベル放射性廃棄物搬出(第8回)(ドラム缶480本)
 2018年10月 低レベル放射性廃棄物搬出(第9回)(ドラム缶480本)
 2020年10月 低レベル放射性廃棄物搬出(第10回)(ドラム缶480本)
        →9月末現在7214本のドラム缶が構内に残っている(朝日新聞)
 2021年02月 低レベル放射性廃棄物搬出(第11回)(ドラム缶480本)
 2021年10月 低レベル放射性廃棄物搬出(第12回)(ドラム缶496本)


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