日本は戦争加担をやめろ―ウクライナ情勢と日米同盟【+2/26補足+2/28補足+3/1補足】
発端はNATO加盟動向
ウクライナをめぐる情勢が緊迫してきた。ウクライナ東部二州(ルガンスク、ドネツク)の独立をロシアが承認し、侵攻が始まった。発端はウクライナの北大西洋条約機構(NATO=30カ国)への加盟動向が引き金になっている。NATOとは軍事同盟であり、欧州には9万人の米軍が駐留しており、米国防長官はロシアに隣接するバルト三国(エストニア、ラトヴィア、リトアニア)への米軍派兵(歩兵大隊800人、F35、攻撃ヘリなど)を命令した。ウクライナのNATO加盟動向が東欧の軍事バランスを崩し、ロシア軍の侵攻を引き寄せた。
日帝も参戦へ
その情勢下で、ウクライナ現地から遠く離れた日本帝国主義は、欧米と足並みをそろえて、経済制裁として「①2地域の関係者を対象とする査証(ビザ)発給停止と資産凍結、②2地域との輸出入禁止、③ロシア政府が発行する国債や政府機関債の日本での発行・流通禁止」(2/23)を決めた。(注:2地域=ウクライナ東部2州)
しかし、経済制裁は戦争の第一歩であり、次に待っているのは本格的な開戦である。世界戦争は数百万、数千万の死者と生活破壊をもたらすことは、第1次・第2次大戦で経験済みであり、憲法9条を掲げる日本の役割は、NATO側に加担するのではなく、戦争を回避するための仲介の労を尽くすことであろう。日本の労働者人民は日帝に「戦争加担をやめろ」と声を上げねばならない。
ブーツ・オン・ザ・グラウンド
戦後日本は、かろうじて本格的な戦争に踏み込むことはなかったが(後方支援などあり)、1991年湾岸戦争で、米多国籍軍は同盟国日本にたいして、「130億ドル(1兆8千億円)の戦費」だけでなく、「ショー・ザ・フラッグ(旗幟鮮明)」、2003年イラク戦争での「ブーツ・オン・ザ・グラウンド(地上部隊の派遣)」、すなわち「軍隊を送れ」と要求してきたことを想起する。
日米軍事同盟によって、欧米(NATO)と密接に結びついている日帝は、これを奇貨としてコロナ禍の経済減退を戦争で解決しようというのか。断じて許してはならない。
米軍のオホーツク海進出
最近の日本海、オホーツク海での米軍(+自衛隊)の軍事訓練を見ると、米帝は自衛隊に「ウクライナまで来い」というのではなく、ロシアの背後=極東ロシアを撃てと、日本(自衛隊)を動員しようとしているのではないかと、想像させる。
近年、台湾海峡危機が叫ばれているが、それに劣らず米軍の日本海~オホーツク海進出が目立ってきている。2021年以降のクリル諸島(千島列島)付近での米軍の行動を見ると、<2021.12.06―クリル島付近で米軍オスプレイ飛行訓練>、<2022.01.11―日本海・三沢基地沖で米軍B1B+空自F35、F15、F2の訓練>、<2022.02.16―米原潜がクリル諸島周辺のロシア領海に侵入>があげられる。
他方ロシア軍は<2021.12.16~日本海~太平洋でロシア軍情報収集機、クリル島周辺で射撃訓練>、<2022.02.01~日本海・オホーツク海で、ロシア海軍駆逐艦、フリゲート艦など24隻>、<2022.02.07~クリル南東海域でロシア軍、射撃訓練>、<その他日本近海での単独飛行>など、激しく拮抗している。
最悪のシナリオ
米(NATO)・ロ全面戦争に進展し、日米同盟の枠組みのもとで、「ブーツ・オン・ザ・グラウンド」の要求があれば、ロシアの背後を襲うために、米軍とともに自衛隊によるロシア極東地域への直接攻撃が想定される。それは日本列島の東半分の戦場化であり、日ロ両国人民の血の犠牲が不可避となる。
さらに最悪のシナリオを考えると、日米同盟に対抗して中ロ同盟が対峙すれば、東アジア全体が戦場となる。戦争はおずおずと始まるが、途中での終結はむずかしく、勝敗の決着まで行き着くのは、日米戦争(1941~45年)で見てきたとおりである。
すなわち、米、中、ロ三国は大量の核兵器を保持しており、戦争という魔物は為政者の理性を奪い、制御できなくなり、東アジアはもちろん全世界が核による自滅の道を歩むことになる。
戦争加担をやめろ
ウクライナ人民に最悪の悲惨をもたらす米(NATO)・ロ戦争に反対し、ウクライナ人民が求める「平和」の訴えに応え、いまこそ、私たち日本の労働者人民は自国政府の参戦国化を阻止しなければならない。日帝に「戦争加担をやめろ」、「和平のために仲介の労をとれ」と、声を上げよう!
2/26補足
1991年にソ連スターリン主義が解体し、ウクライナが独立国家として生まれた。その後、2004年にロシアの圧力に抗して民衆蜂起(オレンジ革命)があり、親欧米政権が生まれた。2010に親ロシア政権、2014年に再び親欧米政権が生まれ、欧米(帝国主義)にどんどん接近し、ついにNATO加盟(軍事同盟)を探るようになり、ロシア・ウクライナ関係が緊張し、今日を迎えている。
マスコミは欧米を「リベラルな民主主義」などと美化し、ロシアを批判しているが、地政学的に欧ロ間にあるウクライナは、両者による勢力圏への包摂(侵略)の危機にさらされており、ウクライナ人民にとって、困難な道ではあるが、反帝国主義(NATO)・反スターリン主義(ロシア)を貫かない限り、独立国家として立つことができないのではないか。
2/28補足
ロシアのウクライナ侵攻によって、日本(世界)の世論はプーチン悪者論=反共排外主義が渦巻いている。はたして、米欧(NATO)は善良な存在なのだろうか。少し歴史をひもといてみれば、ロシアに劣らず、否、それ以上に米欧(NATO)の方が侵略的牙をむき続けてきたことがうかがえる。
1949年にソ連圏への威嚇を目的にして、北大西洋条約機構(NATO=軍事同盟)が成立し、その対抗的措置として1955年ワルシャワ条約機構(WTO=軍事同盟)が結成されている。1956年ハンガリア、1968年チェコへのソ連軍の軍事介入、アフガニスタン侵略(1979~89年)、1989年にベルリンの壁が崩壊し、1991年にソ連の崩壊=WTOの解散へと進んだ。
ソ連は1987年から89年にかけて「欧州共通の家」というビジョンを打ち出し、ヨーロッパに融合することを望んでいた。1990年2月のドイツ統一交渉において、米国務長官、独首相などがゴルバチョフにたいし、ドイツの統一を是認するなら、NATOを東方に拡大させない旨の口頭の“約束”をしているが、約束は反故にされ、東欧諸国をNATO(対ロシア軍事同盟)に組み込んでいった(2022/2/25『論座』東郷和彦)。
2000年にプーチン大統領が生まれるが、G8(サミット=「主要国首脳会議」)のなかで、ロシアは世界の安全保障の枠組みに入る「努力」をしたが、米帝は頑なに拒み、東欧諸国をNATOに組み込み、ロシアを包囲し、締め付けていったのである。
このように、現代世界は帝国主義が軍事的・経済的に主導し、スターリン主義が対抗するという構図が続き、ついに2022年ロシアのウクライナ侵略へと突き進んだ。だからと言って、ロシアによる軍事侵攻は許されないが、それを招き寄せた欧米諸国(NATO)の存在を忘れてはならない。
3/1補足
最早、ウクライナ情勢は<NATO(軍事同盟)+ウクライナ×ロシア>の全面戦争に発展している。ロシアはすでに国境を越え、ウクライナに侵攻し、352人の民間人を殺害し(2/27ウクライナ保健省)、欧・米・日諸国はロシアに経済制裁を科し、アメリカは3億5000万ドル(400億円)、対戦車ミサイル「ジャベリン」、ドイツは携行型地対空ミサイル「スティンガー」500基、ベルギーは機関銃2000基、オランダは「スティンガー」ミサイル200基、フランスは防衛装備、燃料の追加支援、イギリスは銃砲弾、対戦車兵器、対空兵器などをウクライナに供与するという(2/27NHK、2/28『北陸中日新聞』)。
日本政府はウクライナ政府に1億ドル(115億円)の支援を約束した。この1億ドルは「人道支援」と報道されているが、戦費以外の何ものでもない。私たちは、ロシア・欧・米各国人民とともに、NATO、ロシアにたいして、「戦争をやめろ」の国際的反戦運動をたたかわねばならない。
【資料】2021年以降の東シナ海~日本近海~オホーツク海の米軍軍事演習
(1)2021.01.12 米軍B1+空自F15・F2 日本海・東シナ海で編隊航法訓練(「FLY Team」1/18)
(2)2021.01.23 米空母カールビンソン・リンカーンなど10隻 沖縄南方海上(NHK1/23)
(3)2021.03.16 米軍F35・KC135+空自F15 那覇北西で防空戦闘訓練(日経3/16)
(4)2021.04.02 米空軍+空自F35A 日本海で共同演習(東奥日報4/3)
(5)2021.04.17 米軍B52+空自F15(15機) 東シナ海(「FLY Team」4/30)
(6)2021.04.27 米軍B52(2機)+空自機(15機) 日本海・東シナ海で共同演習(空自報道発表4/30)
(7)2021.08.02~ 米・豪強襲揚陸艦+海自護衛艦 フィリピン東方(自衛隊ニュース9/15)
(8)2021.08.24 英空母(QE)+米軍オスプレイ+空自F15 沖縄南方海域(Qテレニュース8/25)
(9)2021.08.31 米軍B52+空自F15・F2 日本海・東シナ海で編隊航法訓練(空自HP9/2)
(10)2021.08.31 米軍B52+空自F15(19機) 太平洋地域(「FLY Team」8/31)
(11)2021.09.21 米軍B52+空自F15・F2(14機) 日本海・東シナ海で編隊航法訓練(空自HP9/23)
(12)2021.10.21 米軍B1・KC135+空自F2 関東東方で共同訓練(防衛日報11/4)
(13)2021.11.13 米軍オスプレイ・MC130J+空自U125A 宮古・石垣北方(沖タイ11/13)
(14)2021.12.06 米軍オスプレイ クリル島付近で飛行訓練(「sputonik日本」12/6)
(15)2021.12.09 米軍B52・KC135+空自F15・F2 日本周辺で編隊航法訓練(「FLY Team」12/14)
(16)2021.12.15 日本海~太平洋 ロシア軍情報収集機、クリル島周辺で射撃訓練(「共同通信」12/16)
(17)2022.01.11 米軍B1B+空自F35・F15・F2 日本海・三沢沖で編隊航法訓練(「FLY Team」1/14)
(18)2022.01.17~ 米軍空母2隻+海自ヘリ空母2隻 フィリピン~南シナ海(夕刊フジ2/9)
(19)2022.02.01~ ロシア海軍駆逐艦、フリゲート艦など24隻 日本海・オホーツク海(産経2/15)
(20)2022.02.03~ 米海軍+自衛隊 宮古海峡(日本海新聞2/7)
(21)2022.02.07~ ロシア軍 クリル南東海域で射撃訓練(「sputonik日本」2/7)
(22)2022.02.10 米海兵隊+海軍・空軍 沖縄本島~宮古島海域で大規模訓練(RBCニュース2/10)
(23)2022.02.16 米原潜 クリル諸島周辺のロシア領海に侵入 (「米News week」2/16)
発端はNATO加盟動向
ウクライナをめぐる情勢が緊迫してきた。ウクライナ東部二州(ルガンスク、ドネツク)の独立をロシアが承認し、侵攻が始まった。発端はウクライナの北大西洋条約機構(NATO=30カ国)への加盟動向が引き金になっている。NATOとは軍事同盟であり、欧州には9万人の米軍が駐留しており、米国防長官はロシアに隣接するバルト三国(エストニア、ラトヴィア、リトアニア)への米軍派兵(歩兵大隊800人、F35、攻撃ヘリなど)を命令した。ウクライナのNATO加盟動向が東欧の軍事バランスを崩し、ロシア軍の侵攻を引き寄せた。
日帝も参戦へ
その情勢下で、ウクライナ現地から遠く離れた日本帝国主義は、欧米と足並みをそろえて、経済制裁として「①2地域の関係者を対象とする査証(ビザ)発給停止と資産凍結、②2地域との輸出入禁止、③ロシア政府が発行する国債や政府機関債の日本での発行・流通禁止」(2/23)を決めた。(注:2地域=ウクライナ東部2州)
しかし、経済制裁は戦争の第一歩であり、次に待っているのは本格的な開戦である。世界戦争は数百万、数千万の死者と生活破壊をもたらすことは、第1次・第2次大戦で経験済みであり、憲法9条を掲げる日本の役割は、NATO側に加担するのではなく、戦争を回避するための仲介の労を尽くすことであろう。日本の労働者人民は日帝に「戦争加担をやめろ」と声を上げねばならない。
ブーツ・オン・ザ・グラウンド
戦後日本は、かろうじて本格的な戦争に踏み込むことはなかったが(後方支援などあり)、1991年湾岸戦争で、米多国籍軍は同盟国日本にたいして、「130億ドル(1兆8千億円)の戦費」だけでなく、「ショー・ザ・フラッグ(旗幟鮮明)」、2003年イラク戦争での「ブーツ・オン・ザ・グラウンド(地上部隊の派遣)」、すなわち「軍隊を送れ」と要求してきたことを想起する。
日米軍事同盟によって、欧米(NATO)と密接に結びついている日帝は、これを奇貨としてコロナ禍の経済減退を戦争で解決しようというのか。断じて許してはならない。
米軍のオホーツク海進出
最近の日本海、オホーツク海での米軍(+自衛隊)の軍事訓練を見ると、米帝は自衛隊に「ウクライナまで来い」というのではなく、ロシアの背後=極東ロシアを撃てと、日本(自衛隊)を動員しようとしているのではないかと、想像させる。
近年、台湾海峡危機が叫ばれているが、それに劣らず米軍の日本海~オホーツク海進出が目立ってきている。2021年以降のクリル諸島(千島列島)付近での米軍の行動を見ると、<2021.12.06―クリル島付近で米軍オスプレイ飛行訓練>、<2022.01.11―日本海・三沢基地沖で米軍B1B+空自F35、F15、F2の訓練>、<2022.02.16―米原潜がクリル諸島周辺のロシア領海に侵入>があげられる。
他方ロシア軍は<2021.12.16~日本海~太平洋でロシア軍情報収集機、クリル島周辺で射撃訓練>、<2022.02.01~日本海・オホーツク海で、ロシア海軍駆逐艦、フリゲート艦など24隻>、<2022.02.07~クリル南東海域でロシア軍、射撃訓練>、<その他日本近海での単独飛行>など、激しく拮抗している。
最悪のシナリオ
米(NATO)・ロ全面戦争に進展し、日米同盟の枠組みのもとで、「ブーツ・オン・ザ・グラウンド」の要求があれば、ロシアの背後を襲うために、米軍とともに自衛隊によるロシア極東地域への直接攻撃が想定される。それは日本列島の東半分の戦場化であり、日ロ両国人民の血の犠牲が不可避となる。
さらに最悪のシナリオを考えると、日米同盟に対抗して中ロ同盟が対峙すれば、東アジア全体が戦場となる。戦争はおずおずと始まるが、途中での終結はむずかしく、勝敗の決着まで行き着くのは、日米戦争(1941~45年)で見てきたとおりである。
すなわち、米、中、ロ三国は大量の核兵器を保持しており、戦争という魔物は為政者の理性を奪い、制御できなくなり、東アジアはもちろん全世界が核による自滅の道を歩むことになる。
戦争加担をやめろ
ウクライナ人民に最悪の悲惨をもたらす米(NATO)・ロ戦争に反対し、ウクライナ人民が求める「平和」の訴えに応え、いまこそ、私たち日本の労働者人民は自国政府の参戦国化を阻止しなければならない。日帝に「戦争加担をやめろ」、「和平のために仲介の労をとれ」と、声を上げよう!
2/26補足
1991年にソ連スターリン主義が解体し、ウクライナが独立国家として生まれた。その後、2004年にロシアの圧力に抗して民衆蜂起(オレンジ革命)があり、親欧米政権が生まれた。2010に親ロシア政権、2014年に再び親欧米政権が生まれ、欧米(帝国主義)にどんどん接近し、ついにNATO加盟(軍事同盟)を探るようになり、ロシア・ウクライナ関係が緊張し、今日を迎えている。
マスコミは欧米を「リベラルな民主主義」などと美化し、ロシアを批判しているが、地政学的に欧ロ間にあるウクライナは、両者による勢力圏への包摂(侵略)の危機にさらされており、ウクライナ人民にとって、困難な道ではあるが、反帝国主義(NATO)・反スターリン主義(ロシア)を貫かない限り、独立国家として立つことができないのではないか。
2/28補足
ロシアのウクライナ侵攻によって、日本(世界)の世論はプーチン悪者論=反共排外主義が渦巻いている。はたして、米欧(NATO)は善良な存在なのだろうか。少し歴史をひもといてみれば、ロシアに劣らず、否、それ以上に米欧(NATO)の方が侵略的牙をむき続けてきたことがうかがえる。
1949年にソ連圏への威嚇を目的にして、北大西洋条約機構(NATO=軍事同盟)が成立し、その対抗的措置として1955年ワルシャワ条約機構(WTO=軍事同盟)が結成されている。1956年ハンガリア、1968年チェコへのソ連軍の軍事介入、アフガニスタン侵略(1979~89年)、1989年にベルリンの壁が崩壊し、1991年にソ連の崩壊=WTOの解散へと進んだ。
ソ連は1987年から89年にかけて「欧州共通の家」というビジョンを打ち出し、ヨーロッパに融合することを望んでいた。1990年2月のドイツ統一交渉において、米国務長官、独首相などがゴルバチョフにたいし、ドイツの統一を是認するなら、NATOを東方に拡大させない旨の口頭の“約束”をしているが、約束は反故にされ、東欧諸国をNATO(対ロシア軍事同盟)に組み込んでいった(2022/2/25『論座』東郷和彦)。
2000年にプーチン大統領が生まれるが、G8(サミット=「主要国首脳会議」)のなかで、ロシアは世界の安全保障の枠組みに入る「努力」をしたが、米帝は頑なに拒み、東欧諸国をNATOに組み込み、ロシアを包囲し、締め付けていったのである。
このように、現代世界は帝国主義が軍事的・経済的に主導し、スターリン主義が対抗するという構図が続き、ついに2022年ロシアのウクライナ侵略へと突き進んだ。だからと言って、ロシアによる軍事侵攻は許されないが、それを招き寄せた欧米諸国(NATO)の存在を忘れてはならない。
3/1補足
最早、ウクライナ情勢は<NATO(軍事同盟)+ウクライナ×ロシア>の全面戦争に発展している。ロシアはすでに国境を越え、ウクライナに侵攻し、352人の民間人を殺害し(2/27ウクライナ保健省)、欧・米・日諸国はロシアに経済制裁を科し、アメリカは3億5000万ドル(400億円)、対戦車ミサイル「ジャベリン」、ドイツは携行型地対空ミサイル「スティンガー」500基、ベルギーは機関銃2000基、オランダは「スティンガー」ミサイル200基、フランスは防衛装備、燃料の追加支援、イギリスは銃砲弾、対戦車兵器、対空兵器などをウクライナに供与するという(2/27NHK、2/28『北陸中日新聞』)。
日本政府はウクライナ政府に1億ドル(115億円)の支援を約束した。この1億ドルは「人道支援」と報道されているが、戦費以外の何ものでもない。私たちは、ロシア・欧・米各国人民とともに、NATO、ロシアにたいして、「戦争をやめろ」の国際的反戦運動をたたかわねばならない。
【資料】2021年以降の東シナ海~日本近海~オホーツク海の米軍軍事演習
(1)2021.01.12 米軍B1+空自F15・F2 日本海・東シナ海で編隊航法訓練(「FLY Team」1/18)
(2)2021.01.23 米空母カールビンソン・リンカーンなど10隻 沖縄南方海上(NHK1/23)
(3)2021.03.16 米軍F35・KC135+空自F15 那覇北西で防空戦闘訓練(日経3/16)
(4)2021.04.02 米空軍+空自F35A 日本海で共同演習(東奥日報4/3)
(5)2021.04.17 米軍B52+空自F15(15機) 東シナ海(「FLY Team」4/30)
(6)2021.04.27 米軍B52(2機)+空自機(15機) 日本海・東シナ海で共同演習(空自報道発表4/30)
(7)2021.08.02~ 米・豪強襲揚陸艦+海自護衛艦 フィリピン東方(自衛隊ニュース9/15)
(8)2021.08.24 英空母(QE)+米軍オスプレイ+空自F15 沖縄南方海域(Qテレニュース8/25)
(9)2021.08.31 米軍B52+空自F15・F2 日本海・東シナ海で編隊航法訓練(空自HP9/2)
(10)2021.08.31 米軍B52+空自F15(19機) 太平洋地域(「FLY Team」8/31)
(11)2021.09.21 米軍B52+空自F15・F2(14機) 日本海・東シナ海で編隊航法訓練(空自HP9/23)
(12)2021.10.21 米軍B1・KC135+空自F2 関東東方で共同訓練(防衛日報11/4)
(13)2021.11.13 米軍オスプレイ・MC130J+空自U125A 宮古・石垣北方(沖タイ11/13)
(14)2021.12.06 米軍オスプレイ クリル島付近で飛行訓練(「sputonik日本」12/6)
(15)2021.12.09 米軍B52・KC135+空自F15・F2 日本周辺で編隊航法訓練(「FLY Team」12/14)
(16)2021.12.15 日本海~太平洋 ロシア軍情報収集機、クリル島周辺で射撃訓練(「共同通信」12/16)
(17)2022.01.11 米軍B1B+空自F35・F15・F2 日本海・三沢沖で編隊航法訓練(「FLY Team」1/14)
(18)2022.01.17~ 米軍空母2隻+海自ヘリ空母2隻 フィリピン~南シナ海(夕刊フジ2/9)
(19)2022.02.01~ ロシア海軍駆逐艦、フリゲート艦など24隻 日本海・オホーツク海(産経2/15)
(20)2022.02.03~ 米海軍+自衛隊 宮古海峡(日本海新聞2/7)
(21)2022.02.07~ ロシア軍 クリル南東海域で射撃訓練(「sputonik日本」2/7)
(22)2022.02.10 米海兵隊+海軍・空軍 沖縄本島~宮古島海域で大規模訓練(RBCニュース2/10)
(23)2022.02.16 米原潜 クリル諸島周辺のロシア領海に侵入 (「米News week」2/16)