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20230504 小松基地第2滑走路建設を阻止しよう

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小松基地第2滑走路建設を阻止しよう

 5月3日、四高記念公園で「石川県憲法を守る会」の集会があり、その後、「市民アクション・いしかわ」の改憲反対集会があり参加してきた。宮古島の清水早子さんの話を聞き、宮古島がすさまじい軍事要塞になっている様子を知らされ、小松基地についても、もっと詳細な調査と分析が必要だと思い知らされた。

第2滑走路A案の狙いは
 4月27日、石川県(小松空港中期ビジョン策定委員会)は小松基地第2滑走路新設について、現滑走路の北側210メートル(A案)とし、概算事業費を370億円程度と発表した。

 C案(北側1310メートル案)では、草野町、浜佐美新町が滑走路の下になり、北陸自動車道が誘導路の下になる。B案(760メートル案)は工業団地(予定地も)が滑走路の下になり、安宅新町が誘導路の下になる。

 したがって、住宅の集団移転と北陸自動車道の付け替えが不可避となる。さらに両案の滑走路北西延長上には浮柳町、安宅町など多数の住宅地があり、「検討」など論外である。

 A案では、現滑走路との距離は210メートルしかなく、戦闘機や軍事輸送機が現滑走路を使用(優先)していれば、大型旅客機は離着陸できず、待機状態となる。結局のところ、370億円もの血税を費やしてA案の滑走路を増設しても、ほとんど意味をなさないのである。

 防衛省(小松基地)にとっての滑走路増設の意義は、抗堪性の強化にある。基地内に2本の滑走路があれば、戦争突発時に一気に2本の滑走路を使って戦闘機を上空に送り出すことができるからだ。すなわち、小松基地は攻撃のための軍事基地であり、戦闘状態に入ったときに、いかに早く基地内の戦闘機を離陸させ、戦闘状態に入り、軍事的主導権を握りうるかが最大の課題なのである。A案を防衛庁予算以外の予算(370億円)で作ってくれるなら、こんなに有難いことはない。



「航空需要の増加論」は欺瞞だ
 コロナ禍が終息して、2019年度以前の状態に戻るとしても、1日の管制回数は軍民併せても、平日で120回程度であり(土・日は自衛隊機の訓練がない)、午前8時から午後6時までの10時間に離着陸したとして、5分間に1回滑走路を使用している程度であり、「過密」などと騒ぐほどのことではない。

 新聞報道では、2018年の国内線+国際線の旅客数179万人を、2050年には227万人(27%増)に見込んでいるが、それでも平日の離着陸の平均回数は130回程度に過ぎず、4~5分に1回程度であり、しかも、民間機が優先されるわけではないので、自衛隊戦闘機の訓練にはほとんど支障がないであろう。

 憲法9条を守り、戦争をしないことが日本の国是であり、本来ならば、他国(戦闘機、艦船、領土)を攻撃できる武器=戦闘機を保持してはならないにもかかわらず、小松基地にはF15戦闘機が多数常駐し、日々戦闘訓練がおこなわれてきた。1999年には北朝鮮を攻撃して帰還してくる訓練までおこなっている。

 小松空港の2050年航空需要「予測値」を前提にしても、滑走路の増設を必要とはせず、370億円もの莫大な血税をかけてまで、強行すべき事業ではない。しかし、馳の問題意識は、国際空港化を語りながら、実は国際空港にはない。国際空港をダシにして、小松基地機能の強化・倍増を計ろうとしているのである。断じて許してはならない。




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