20230908 チェック! 小松ビジョン策定委員の利害関係
2015年に文部科学省は「有識者会議における独立行政法人に利害関係を有する有識者の意見の取扱いについて」という文書を発出している。そこでは、<①意見聴取の対象となる独立行政法人の役職員、②独立行政法人の法人経営又は事業運営に関する企画及び立案に関する会議等に出席し、謝金を受けている者、③独立行政法人が主催する講演等に講師等として出席し、継続的に報酬を受けている者、④所属機関の常勤の役員であり、当該所属機関に対して独立行政法人から金銭提供がある者、⑤自ら研究申請者となって独立行政法人から研究費の配分を受けている者>には、利害関係を有する者として、評価に関する意見を評価に活用しないとしている。
また、大阪市建設事業評価有識者会議開催要領(2023/4/26)では、<評価対象事業の実施、継続に関して、委員個人が当該事業の請負者の地位にあるなどの直接的な利害関係がある場合には、事前に申し出るとともに当該事業に係る議事に参加しないものとする>として、委員から排除している。
農林水産技術会議の「公正な研究活動の推進に関する有識者会議 運営要領」(2022/11/24)には、「個別の研究機関に係る審議又は調査を行う場合、委員のうち、当該審議又は調査の対象となる研究機関に利害関係を有する者は、当該審議についての議決権又は当該調査に参加する資格を有しないものとする」としている。
独立行政法人評価に関する有識者会議の開催要綱では、「利害関係を有する者は、当該法人に係る評価等に関して参加することはできない」と明記している。
すなわち、行政が主催する有識者会議からは利害関係者は除外するというのがルールとなっている。
小松の場合
では、小松空港中期ビジョン策定検討委員会の委員各氏は小松基地第2滑走路&ターミナルビル建設との利害関係がないのだろうか、チェックする。
委員長の山内弘隆はKKスカイマーク(定期航空運送事業、社員約2400人)の監査役をしており、小松基地の第2滑走路建設にによって、航空需要が拡大することになり、KKスカイマークには利益をもたらすだろう。
委員の長田太は2015年にはKK成田国際空港専務となり、2017年には副社長に昇任しており、同年KK三菱UFJリサーチ&コンサルティング(MURC)の顧問に就任している。長田は小松基地第2滑走路建設によって、航空業界が肥え太り、KK成田国際空港の商域が広がるだろう。自らのコンサルティング事業にもプラス効果ををもたらすことになるのではないだろうか。
西正次は土木、建築関係のKK丸西組の社長であり、小松基地・空港関係の仕事を数多く受注してきた。2015年/小松空港旅客ターミナルビル国際線施設の建設、2019年2月/小松自衛隊官舎改修等建築その他工事、2019年10月/小松自衛隊官舎新設建築工事(向本折町)、2020年11月/隊舎等シャワーユニット更新工事、2021年3月/小松基地遮蔽壁新設建築工事、2023年2月/小松基地整備場改修等建築工事など。総事業費360億円の第2滑走路とターミナルビル建設が決まれば、KK丸西組(西正次)には大きな仕事が舞い込む可能性があり、利害関係者以外の何ものでもない。
早川和良は石川県観光連盟の理事として、石川県内の観光業界の利益を確保するという立場から、委員として参加している。観光産業の重大なツールとしての航空産業の拡大によって、自らの仕事の領域が広がり、利害関係が形成される。
以上、委員長をはじめ少なくとも4人の委員が小松第2滑走路&ターミナルビル建設によって何らかの利益が得られる利害関係人であり、委員としては不適格である。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
【別記】小松空港中期ビジョン策定検討委員会・委員名簿
委員長・山内弘隆(武蔵野大学経営学部特任教授/運輸総合研究所所長/一橋大学名誉教授)
委員・長田太 ((一財)日本気象協会理事長)
加藤一誠(慶應義塾大学商学部教授)
斉藤新緑(福井県議会小松空港国際化推進議員連盟会長)
中村徹 ((一財)地域伝統芸能活用センター会長)
西正次(南加賀商工観光推進協議会会長/小松空港国際化推進協議会理事長/小松商工会議所会頭)
早川和良(石川県観光総合プロデューサー)
福村章(小松空港国際化推進石川県議会議員連盟会長、石川県議会議員)
光永祐子(石川県企画振興部長)
南井浩昌(北陸エアターミナルビル株式会社代表取締役社長)
宮橋勝栄(小松市長)
※オブザーバー
糸数寛(日本航空株式会社北陸支店長)
竹内政則(石川県観光戦略推進部長)
永井幸樹(全日本空輸株式会社金沢支店長)
藤丸伸和(福井県地域戦略部新幹線・まちづくり対策監)
2015年に文部科学省は「有識者会議における独立行政法人に利害関係を有する有識者の意見の取扱いについて」という文書を発出している。そこでは、<①意見聴取の対象となる独立行政法人の役職員、②独立行政法人の法人経営又は事業運営に関する企画及び立案に関する会議等に出席し、謝金を受けている者、③独立行政法人が主催する講演等に講師等として出席し、継続的に報酬を受けている者、④所属機関の常勤の役員であり、当該所属機関に対して独立行政法人から金銭提供がある者、⑤自ら研究申請者となって独立行政法人から研究費の配分を受けている者>には、利害関係を有する者として、評価に関する意見を評価に活用しないとしている。
また、大阪市建設事業評価有識者会議開催要領(2023/4/26)では、<評価対象事業の実施、継続に関して、委員個人が当該事業の請負者の地位にあるなどの直接的な利害関係がある場合には、事前に申し出るとともに当該事業に係る議事に参加しないものとする>として、委員から排除している。
農林水産技術会議の「公正な研究活動の推進に関する有識者会議 運営要領」(2022/11/24)には、「個別の研究機関に係る審議又は調査を行う場合、委員のうち、当該審議又は調査の対象となる研究機関に利害関係を有する者は、当該審議についての議決権又は当該調査に参加する資格を有しないものとする」としている。
独立行政法人評価に関する有識者会議の開催要綱では、「利害関係を有する者は、当該法人に係る評価等に関して参加することはできない」と明記している。
すなわち、行政が主催する有識者会議からは利害関係者は除外するというのがルールとなっている。
小松の場合
では、小松空港中期ビジョン策定検討委員会の委員各氏は小松基地第2滑走路&ターミナルビル建設との利害関係がないのだろうか、チェックする。
委員長の山内弘隆はKKスカイマーク(定期航空運送事業、社員約2400人)の監査役をしており、小松基地の第2滑走路建設にによって、航空需要が拡大することになり、KKスカイマークには利益をもたらすだろう。
委員の長田太は2015年にはKK成田国際空港専務となり、2017年には副社長に昇任しており、同年KK三菱UFJリサーチ&コンサルティング(MURC)の顧問に就任している。長田は小松基地第2滑走路建設によって、航空業界が肥え太り、KK成田国際空港の商域が広がるだろう。自らのコンサルティング事業にもプラス効果ををもたらすことになるのではないだろうか。
西正次は土木、建築関係のKK丸西組の社長であり、小松基地・空港関係の仕事を数多く受注してきた。2015年/小松空港旅客ターミナルビル国際線施設の建設、2019年2月/小松自衛隊官舎改修等建築その他工事、2019年10月/小松自衛隊官舎新設建築工事(向本折町)、2020年11月/隊舎等シャワーユニット更新工事、2021年3月/小松基地遮蔽壁新設建築工事、2023年2月/小松基地整備場改修等建築工事など。総事業費360億円の第2滑走路とターミナルビル建設が決まれば、KK丸西組(西正次)には大きな仕事が舞い込む可能性があり、利害関係者以外の何ものでもない。
早川和良は石川県観光連盟の理事として、石川県内の観光業界の利益を確保するという立場から、委員として参加している。観光産業の重大なツールとしての航空産業の拡大によって、自らの仕事の領域が広がり、利害関係が形成される。
以上、委員長をはじめ少なくとも4人の委員が小松第2滑走路&ターミナルビル建設によって何らかの利益が得られる利害関係人であり、委員としては不適格である。
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【別記】小松空港中期ビジョン策定検討委員会・委員名簿
委員長・山内弘隆(武蔵野大学経営学部特任教授/運輸総合研究所所長/一橋大学名誉教授)
委員・長田太 ((一財)日本気象協会理事長)
加藤一誠(慶應義塾大学商学部教授)
斉藤新緑(福井県議会小松空港国際化推進議員連盟会長)
中村徹 ((一財)地域伝統芸能活用センター会長)
西正次(南加賀商工観光推進協議会会長/小松空港国際化推進協議会理事長/小松商工会議所会頭)
早川和良(石川県観光総合プロデューサー)
福村章(小松空港国際化推進石川県議会議員連盟会長、石川県議会議員)
光永祐子(石川県企画振興部長)
南井浩昌(北陸エアターミナルビル株式会社代表取締役社長)
宮橋勝栄(小松市長)
※オブザーバー
糸数寛(日本航空株式会社北陸支店長)
竹内政則(石川県観光戦略推進部長)
永井幸樹(全日本空輸株式会社金沢支店長)
藤丸伸和(福井県地域戦略部新幹線・まちづくり対策監)