小松基地第2滑走路建設に反対しよう
2018年2月14日の『北陸中日新聞』朝刊によれば、県議会で、自民党福村章が小松に第2滑走路建設を要求した。その目的は朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)を攻撃するための最前線基地建設である。
福村は、安倍政権による北朝鮮排外主義煽動の尻馬に乗って、ここぞとばかりに北朝鮮を攻撃するための滑走路増設を提案した。石川県知事谷本は「兵糧攻めで北朝鮮国民を餓死させなければならない」(2017年6月)と、民族抹殺を煽動しており、両者阿吽の呼吸で戦争体制を作り上げようとしている。
第2滑走路必要論のまやかし
第2滑走路については、これまでにくり返し提案されてきたが、毎回反対運動で挫折してきた。
1978年―小松基地司令・川澄貞吉は「民間機と競合するので滑走路がもう1本必要」と発言し、これを受けて、石川県開発部長・高見は「新滑走路は将来計画のなかで検討」(9/16)と答えた。
1989年―友田勲小松基地司令は着任のあいさつで「千歳のように滑走路を2本にするという発想はあるのではないか」(5/14『北國新聞』)と、滑走路増設を打ち上げた。
1994年―小松市議会飛行場対策特別委員会で「隣接、海上の2案」(9/17『・・新聞』)が報告された。
1996年―石川県総務企画委員会で、「石川県は滑走路の増設も検討課題」(12/2『北陸中日新聞』)
2004年―「カーゴルクス便のため」という理由をこじつけて滑走路のかさ上げと延長に着工した(2006年運用開始)。
かさ上げ工事のために、仮滑走路を作り、現在(平時)は使用していないが、有事にはいつでも使用できる状態で残されており、自衛隊(小松基地)の悲願は達成されたのである。かさ上げ・延長工事には70億円が費やされ、その3分の1を県民の税金で賄ったのである。
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したがって、小松基地にとって、平時の訓練には、新たな滑走路建設は必要なくなり、それ以後、滑走路の増設問題は影を潜めている。すなわち、「北朝鮮有事」の際には民間機の離着陸を制限し、仮滑走路を復活させるという「滑走路2本体制」がすでに出来上がっているからである。
民間機による圧迫は根拠なし
福村県議は、民間機の離着陸増加が自衛隊の訓練を圧迫しているかのように言っているが、2001年から2009年までの民間機の年平均離着陸数は15074回(41.3回/日)であった。2016年度の離着陸回数は約16000回(『北陸中日新聞』2/14)で、1日平均43.8回であり、急速に増加しているわけではない(6%増)。
国内線・国際線の時刻表を見ると、最も早い便は7:40(小松発羽田着)であり、最も遅い便は21:00(羽田発小松着)である。この13時間20分(800分)の間に、民航機の離着陸は18.3分に1回程度である。
しかも、小松市・防衛省(小松基地)間の2002年協定では、「早朝(午前8時以前)及び夜間(午後5時以降)には、離陸及び試運転を中止する」とあり、午前8時以前と午後5時以降に離着陸する民間機(18便=毎日ではない)は自衛隊機の練習を妨げるわけではない。
したがって、民間機が自衛隊機の通常訓練を圧迫しているという論は成立しない。
「北朝鮮脅威」は幻想
もうひとつの理由として、「防空識別圏」に進入してくる国籍不明機にたいする緊急発進(スクランブル攻撃)の増加をあげている。
資料Aも資料Bも航空自衛隊のスクランブルは増加傾向を示しているが、その原因は尖閣諸島(釣魚台)をめぐって、対中国軍機スクランブルが増えており(資料B)、日本がその種をまいているのである。
他方、小松基地が所属する中部航空方面隊では、2009年(55回)から2014年(102回)にかけて2倍弱しか増加していない。1980年代は小松基地だけで年間200件にも達していたことから見ると、小松基地のスクランブルが増加したから、第2滑走路が必要だという論は成立しない。
とくに、北朝鮮機にたいするスクランブルは2009から2014年までの6年間で、わずかに17回しかなく、「北朝鮮脅威」は幻想である。
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力を合わせて
以上、自民党石川県連と谷本知事は一体となって北朝鮮侵略戦争のための小松基地強化に乗り出している。くりかえし第2滑走路建設を阻止してき力を結集し、今回の攻撃も、絶対につぶさねばならない。
2018年2月14日の『北陸中日新聞』朝刊によれば、県議会で、自民党福村章が小松に第2滑走路建設を要求した。その目的は朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)を攻撃するための最前線基地建設である。
福村は、安倍政権による北朝鮮排外主義煽動の尻馬に乗って、ここぞとばかりに北朝鮮を攻撃するための滑走路増設を提案した。石川県知事谷本は「兵糧攻めで北朝鮮国民を餓死させなければならない」(2017年6月)と、民族抹殺を煽動しており、両者阿吽の呼吸で戦争体制を作り上げようとしている。
第2滑走路必要論のまやかし
第2滑走路については、これまでにくり返し提案されてきたが、毎回反対運動で挫折してきた。
1978年―小松基地司令・川澄貞吉は「民間機と競合するので滑走路がもう1本必要」と発言し、これを受けて、石川県開発部長・高見は「新滑走路は将来計画のなかで検討」(9/16)と答えた。
1989年―友田勲小松基地司令は着任のあいさつで「千歳のように滑走路を2本にするという発想はあるのではないか」(5/14『北國新聞』)と、滑走路増設を打ち上げた。
1994年―小松市議会飛行場対策特別委員会で「隣接、海上の2案」(9/17『・・新聞』)が報告された。
1996年―石川県総務企画委員会で、「石川県は滑走路の増設も検討課題」(12/2『北陸中日新聞』)
2004年―「カーゴルクス便のため」という理由をこじつけて滑走路のかさ上げと延長に着工した(2006年運用開始)。
かさ上げ工事のために、仮滑走路を作り、現在(平時)は使用していないが、有事にはいつでも使用できる状態で残されており、自衛隊(小松基地)の悲願は達成されたのである。かさ上げ・延長工事には70億円が費やされ、その3分の1を県民の税金で賄ったのである。


したがって、小松基地にとって、平時の訓練には、新たな滑走路建設は必要なくなり、それ以後、滑走路の増設問題は影を潜めている。すなわち、「北朝鮮有事」の際には民間機の離着陸を制限し、仮滑走路を復活させるという「滑走路2本体制」がすでに出来上がっているからである。
民間機による圧迫は根拠なし
福村県議は、民間機の離着陸増加が自衛隊の訓練を圧迫しているかのように言っているが、2001年から2009年までの民間機の年平均離着陸数は15074回(41.3回/日)であった。2016年度の離着陸回数は約16000回(『北陸中日新聞』2/14)で、1日平均43.8回であり、急速に増加しているわけではない(6%増)。
国内線・国際線の時刻表を見ると、最も早い便は7:40(小松発羽田着)であり、最も遅い便は21:00(羽田発小松着)である。この13時間20分(800分)の間に、民航機の離着陸は18.3分に1回程度である。
しかも、小松市・防衛省(小松基地)間の2002年協定では、「早朝(午前8時以前)及び夜間(午後5時以降)には、離陸及び試運転を中止する」とあり、午前8時以前と午後5時以降に離着陸する民間機(18便=毎日ではない)は自衛隊機の練習を妨げるわけではない。
したがって、民間機が自衛隊機の通常訓練を圧迫しているという論は成立しない。
「北朝鮮脅威」は幻想
もうひとつの理由として、「防空識別圏」に進入してくる国籍不明機にたいする緊急発進(スクランブル攻撃)の増加をあげている。
資料Aも資料Bも航空自衛隊のスクランブルは増加傾向を示しているが、その原因は尖閣諸島(釣魚台)をめぐって、対中国軍機スクランブルが増えており(資料B)、日本がその種をまいているのである。
他方、小松基地が所属する中部航空方面隊では、2009年(55回)から2014年(102回)にかけて2倍弱しか増加していない。1980年代は小松基地だけで年間200件にも達していたことから見ると、小松基地のスクランブルが増加したから、第2滑走路が必要だという論は成立しない。
とくに、北朝鮮機にたいするスクランブルは2009から2014年までの6年間で、わずかに17回しかなく、「北朝鮮脅威」は幻想である。


力を合わせて
以上、自民党石川県連と谷本知事は一体となって北朝鮮侵略戦争のための小松基地強化に乗り出している。くりかえし第2滑走路建設を阻止してき力を結集し、今回の攻撃も、絶対につぶさねばならない。