20230129小松基地騒音コンター「見直し」のペテン
昨年(2022年)12月に、小松市は、防衛省近畿中部防衛局から、「小松基地周辺の騒音区域を見直す」との通知を受け取った(1/22『北陸中日新聞』)。しかし記事のなかでは、「区域が拡大する状況にはない」(防衛局)とも書かれており、ではいったい何を見直すというのか(1/24『北国』でも、同様の内容が報道されている)。
騒音激化の歴史
小松基地では、1961年にF86F(40機体制)、1965年にF104J、1976年にF4ファントム(36機体制)、1986年にF15イーグル(40機体制)が配備され、2016年にはアグレッサー部隊の10機が加わって50機体制になり、基地騒音が激化してきた。
1975年に12人の住民が原告となって、飛行差し止め訴訟(1次~6次)に踏み切り、住民の怒りの声に反応して、防衛庁は1978年=85WECPNL(うるささ指数)、1980年=80W、1982年=75Wの騒音区域を告示し(1984年追加告示)、民家防音や集団移転(半強制=追い出し)などの「騒音対策」をおこなってきたが、そもそもの音源対策については何もしてこなかった。2020年3月の第5・6次訴訟の控訴審判決では、騒音被害補償を認めたが、音源たる戦闘機の飛行差し止めを認めなかった。
そして、2020年10月、防衛省はF35Aステルス戦闘機の小松基地配備を発表し、小松市は「騒音区域の見直しと防音工事」を条件にして容認したが、防衛省は騒音区域の見直しを拒否した。小松市よ! 「条件」は無視された以上、当然F35Aの配備は拒否すべきだろう。
敵基地攻撃のため
2025年配備予定のF35A戦闘機は敵基地攻撃のための戦闘機である。胴体内兵器倉には最大4発の空対空ミサイルを搭載でき、空対地ミサイルJDAM(統合直接攻撃弾)2発と中距離空対空ミサイル2発を搭載可能である。また、一部機体に戦術核兵器搭載機能の追加が検討されていて、翼下には左右3カ所ずつパイロン(支柱)があり各種ミサイル・爆弾が搭載可能である。
『ウィキペディア(Wikipedia)』によれば、<戦闘行動半径はF15=1085キロ、F35A=1239キロ>という情報があり、F35Aは敵から身を守るための戦闘機ではなく、日本海を越えて朝鮮半島を攻撃(対地・対空)でき、しかも戦術核兵器を搭載できる戦闘機である。現在、小松基地に配備されているF15以上の攻撃能力を擁しているのである。
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騒音の増加
普天間基地を離陸するF35B機の騒音(124.5デシベル)について、『沖縄タイムス』は、「上大謝名124デシベル過去最大」という見出しで、「いままで経験したことのない音で、墜落したんじゃないかと思った。心臓の悪い人なら発作を起こす」(2019/5/18)と報道し、『琉球新報』は、普天間基地を離陸するF35の騒音(124.5デシベル)について、「人間の聴力の限界に迫る」「騒音に沖縄では住民から悲鳴も」(2019/5/18)と報道し、『航空フアン』では、「大型・高推力エンジンと固定エアインテークの取り合わせにより、騒音が大きくなった」と書いている。2020年8月18日、普天間飛行場から離陸したF35B機の騒音、緑ヶ丘保育園で111.9デシベル、普天間第2小学校で109.7デシベルを記録した(8/21「琉球新報」) 。
『Esquire(エスクァイア)』(2019/9/12)は、「F35は人々の居住地近隣への配備に適さないのではないか?」と伝え、「F-35」の騒音被害に関する『Stars and Stripe(星条旗)』誌の調査報告を引用し、「アイダホ州ボイシ空港への配備検討」、「近隣に暮らす272世帯約665名の住人が、1メートル弱の距離で作動する掃除機レベルの騒音に、恒常的に悩まされることになる」、「自宅が居住不能になるレベルの騒音に苛まれる」、「学校においては、会話が聞き取れないという状況も生まれる」と報じている。
このように、F35A配備は基地周辺住民の生活環境を破壊し、近隣諸国への渡洋攻撃を可能にする。そして小松基地の抗堪性(継戦能力)を向上させる第2滑走路建設とともに絶対に許してはならない。
参照:「アジアと小松」20201017メモF35Aについて
昨年(2022年)12月に、小松市は、防衛省近畿中部防衛局から、「小松基地周辺の騒音区域を見直す」との通知を受け取った(1/22『北陸中日新聞』)。しかし記事のなかでは、「区域が拡大する状況にはない」(防衛局)とも書かれており、ではいったい何を見直すというのか(1/24『北国』でも、同様の内容が報道されている)。
騒音激化の歴史
小松基地では、1961年にF86F(40機体制)、1965年にF104J、1976年にF4ファントム(36機体制)、1986年にF15イーグル(40機体制)が配備され、2016年にはアグレッサー部隊の10機が加わって50機体制になり、基地騒音が激化してきた。
1975年に12人の住民が原告となって、飛行差し止め訴訟(1次~6次)に踏み切り、住民の怒りの声に反応して、防衛庁は1978年=85WECPNL(うるささ指数)、1980年=80W、1982年=75Wの騒音区域を告示し(1984年追加告示)、民家防音や集団移転(半強制=追い出し)などの「騒音対策」をおこなってきたが、そもそもの音源対策については何もしてこなかった。2020年3月の第5・6次訴訟の控訴審判決では、騒音被害補償を認めたが、音源たる戦闘機の飛行差し止めを認めなかった。
そして、2020年10月、防衛省はF35Aステルス戦闘機の小松基地配備を発表し、小松市は「騒音区域の見直しと防音工事」を条件にして容認したが、防衛省は騒音区域の見直しを拒否した。小松市よ! 「条件」は無視された以上、当然F35Aの配備は拒否すべきだろう。
敵基地攻撃のため
2025年配備予定のF35A戦闘機は敵基地攻撃のための戦闘機である。胴体内兵器倉には最大4発の空対空ミサイルを搭載でき、空対地ミサイルJDAM(統合直接攻撃弾)2発と中距離空対空ミサイル2発を搭載可能である。また、一部機体に戦術核兵器搭載機能の追加が検討されていて、翼下には左右3カ所ずつパイロン(支柱)があり各種ミサイル・爆弾が搭載可能である。
『ウィキペディア(Wikipedia)』によれば、<戦闘行動半径はF15=1085キロ、F35A=1239キロ>という情報があり、F35Aは敵から身を守るための戦闘機ではなく、日本海を越えて朝鮮半島を攻撃(対地・対空)でき、しかも戦術核兵器を搭載できる戦闘機である。現在、小松基地に配備されているF15以上の攻撃能力を擁しているのである。


騒音の増加
普天間基地を離陸するF35B機の騒音(124.5デシベル)について、『沖縄タイムス』は、「上大謝名124デシベル過去最大」という見出しで、「いままで経験したことのない音で、墜落したんじゃないかと思った。心臓の悪い人なら発作を起こす」(2019/5/18)と報道し、『琉球新報』は、普天間基地を離陸するF35の騒音(124.5デシベル)について、「人間の聴力の限界に迫る」「騒音に沖縄では住民から悲鳴も」(2019/5/18)と報道し、『航空フアン』では、「大型・高推力エンジンと固定エアインテークの取り合わせにより、騒音が大きくなった」と書いている。2020年8月18日、普天間飛行場から離陸したF35B機の騒音、緑ヶ丘保育園で111.9デシベル、普天間第2小学校で109.7デシベルを記録した(8/21「琉球新報」) 。
『Esquire(エスクァイア)』(2019/9/12)は、「F35は人々の居住地近隣への配備に適さないのではないか?」と伝え、「F-35」の騒音被害に関する『Stars and Stripe(星条旗)』誌の調査報告を引用し、「アイダホ州ボイシ空港への配備検討」、「近隣に暮らす272世帯約665名の住人が、1メートル弱の距離で作動する掃除機レベルの騒音に、恒常的に悩まされることになる」、「自宅が居住不能になるレベルの騒音に苛まれる」、「学校においては、会話が聞き取れないという状況も生まれる」と報じている。
このように、F35A配備は基地周辺住民の生活環境を破壊し、近隣諸国への渡洋攻撃を可能にする。そして小松基地の抗堪性(継戦能力)を向上させる第2滑走路建設とともに絶対に許してはならない。
参照:「アジアと小松」20201017メモF35Aについて